2004年/日本/35mm/カラー/138分/シネマスコープサイズ/ドルビーデジタル 配給:東宝

2004年12月03日よりビデオレンタル開始 2004年12月23日よりDVD発売開始 2004年5月8日より全国東宝邦画系にてロードショー

(C)2004 東宝/TBS/博報堂/小学館/S・D・P/MBS

公開初日 2004/05/08

配給会社名 0001

解説



奇跡の純愛小説、未来を紡ぐ新たな感動作として映画化

十数年前。高校時代。恋人の死。そして、今。
——初恋の女性を失った青年が抱えてきた「喪失感」
そんな彼を愛した婚約者。
二人の愛は未来に踏み出すことができるのか……
過去の甘く淡い恋と、現在の愛との葛藤を描く美しく「せつない」純愛映画の誕生です。

 『GO』『月に沈む』『きょうのできごと』などで、次々と独自の映像世界をつくりだし、観客を魅了してきた俊英・行定勲監督。その最新作『世界の中心で、愛をさけぶ』は、かつて恋人と死別した「喪失感」を抱える青年・朔太郎(大沢たかお)と、その婚約者・律子(柴咲コウ)が、思い出の旅路で過去の「真実」を手繰り寄せる物語です。ふたりの旅路という現在軸と朔太郎の回想(=初恋のアキとの想い出)というふたつの時間軸が交錯するストーリー展開になっています。片山恭一の大ベストセラー小説を題材に、原作で止まっていた時間が、行定監督の手により「その先の未来」が動き出し、いまスクリーンに新しい愛の物語を刻み始めます。

●奇跡のロングセラー小説『世界の中心で、愛をさけぶ』
 片山恭一による小説『世界の中心で、愛をさけぶ』は、2001年4月の発売以降「泣ける」と話題になり異例のロングセラーを続け、2004年3月現在発行部数は171万部を突破しています。トーハンの文芸部門のランキングでは、2003年6月以降35週連続1位を記録しており、堂々のNo.1ベストセラーとなっています。100万部突破でさえ最近の小説の発行部数としては驚異的な記録であり、200万部目前という部数は奇跡といえるでしょう。

 主人公は朔太郎という名の、地方都市に住む高校2年生。物語は、アキという名の同級生の恋人の死から始まる。そして生前の彼女との思い出を回想するように、ふたりの出会い、放課後のデート、恋人の墓から遺骨の一部を盗んだ祖父の哀しくユニークな話、ふたりだけの無人島への旅、そして彼女の発病・入院、病院からの脱出、そして空港での彼女の死までのストーリーが語られ、その中で朔太郎は自分の「生」の充足が、彼女との出会いから始まっていたことに気づく……。

 小説『世界の中心で、愛をさけぶ』は、初恋の相手アキの死による[喪失感]、そしてアキのいない世界で朔太郎の[魂の彷徨]が描かれる、切なくもストレートな純愛ストーリーとなっています。

●「最愛の人の死」と「未来を紡ぐ愛」
 映画『世界の中心で、愛をさけぶ』では、原作小説では殆ど語られていない、成長し大人になった朔太郎を主人公として描いています。小説は過去の初恋の相手との回想から現在の自分の生の充足を実感するところで終わっていますが、映画ではその主人公にもし婚約者がいたら? というストーリーになっており「現在の愛との対峙」といったテーマが加えられています。小説にある「過去のアキとの甘く切ない純愛」を核に現在のストーリーが加わり美しい愛のアンサンブル・ストーリーとなっています。そして、現在のシーンは雨のシーンを中心に、過去のシーンは晴れ渡る青空のシーンを中心にしながら、過去と現在の対比をより丹念に演出しています。

 映画『世界の中心で、愛をさけぶ』は——愛することを見失ってしまっていた男が、かつて亡くした恋人との思い出と再会したことで、いま目の前にいる女性との愛に希望の光を見出そうとし、歩き始めるまでを描いています。それはいわば生き残ってしまったロミオの物語であり、愛する人の「死」と生きていくために渇望する「愛」をテーマに描く純愛物語です。

 人が死ぬこととは?人を愛することとは?

 映画『世界の中心で、愛をさけぶ』は、「愛」と「死」という深遠なテーマを真摯に取り扱いながら、「最愛の人の死」と「未来を紡ぐ愛」との狭間で葛藤する主人公を通して、「生きる」ことを見つめ直すことのできる深く美しい純愛タペストリーです。

 小説『世界の中心で、愛をさけぶ』は、アキの死による[喪失感]、そしてアキのいない世界での[魂の彷徨]が描かれる、切なくもストレートな恋愛タペストリーです。

ストーリー



 朔太郎(大沢たかお)はまだ自分の結婚に現実を感じていない。そんな時に婚約者の律子(柴咲コウ)が二人の新居に書き置きを残して突如失踪する。
律子の行き先が四国であることを知った朔太郎は律子を追いかけるために四国へ向かう。四国は自分の故郷であり、そこには朔太郎の初恋の相手・アキとの思い出が眠っていた……

 朔太郎(サク:森山未來)とアキ(長澤まさみ)は高校2年生の夏、もどかしくも淡い恋を育んでいた。下校時にスクーターに二人乗りをしたり、ウォークマンでお互いのことを交換日記のようにやりとりしたり、二人の初恋は純粋な瞬間の連続だった。ところが無人島へ二人で初の1泊旅行をした帰り、運命が急変した。アキが不治の白血病だということが判ったのだ。
 懸命に生きようとするアキ。アキが直面する現実を信じたくないサクは、自らの無力を嘆くしかなかった。サクはアキの憧れの地だったオーストラリア・ケアンズへの旅を計画、病院を抜け出した。しかし台風に足止めをくらい、飛行機に乗ることなく、アキは空港のロビーで倒れてしまう。

 律子が四国に向かったのは、ある衝動に駆られてのことだった。一方、律子の痕跡をたどる朔太郎は、いつのまにかアキとの思い出の迷宮に入り込んでいってしまう。
 そして、ふたりは思い出の旅路の中で、ある隠れていた「真実」を手繰り寄せる。

スタッフ

監督・脚本 : 行定 勲
原作 : 片山恭一(小学館刊)
脚本 : 坂元裕二、伊藤ちひろ、行定 勲
製作 : 本間英行
プロデューサー : 市川 南、春名 慶
撮影 : 篠田 昇
美術 : 山口 修
録音 : 伊藤裕規
照明 : 中村裕樹
編集 : 今井 剛
キャスティング : 田中忠雄
助監督 : 蔵方政俊
製作担当者 : 前田光治
音楽 : めいなCo.
製作 : 東宝映画
 「世界の中心で、愛をさけぶ」製作委員会作品
  東宝/TBS/博報堂/小学館/S・D・P/MBS
配給 : 東 宝

キャスト

大沢たかお
柴咲コウ
長澤まさみ
森山未來

天海祐希
杉本哲太
宮藤官九郎
津田寛治
近藤芳正
木内みどり
田中美里

山崎 努

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