原題:The School of Rock

2003年/アメリカ/110分 配給:UIP

2012年08月10日よりDVDリリース 2004年09月17日よりDVD発売開始 2004年09月17日よりビデオレンタル開始 2004年4月29日よりみゆき座ほか全国一斉ロードショー

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Copyright (C) 2004 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

公開初日 2004/04/29

配給会社名 0081

解説



『スクール・オブ・ロック』・・・・そこは、反社会性に満ちたロックンロールの学校ではない。異端の教師に姿を変えたロックンローラーと、個性を見失った小学五年生たちが、ともにロックを通じて、心の交流を深め、本当の自由を知り、楽しさがはじけるやりとりをしながら、笑いと風刺とさわやかな感動と涙が生まれる教室だ。その教室には、啓蒙主義的な押し付けは全くない。さらに、あまたの学校を舞台とした映画とはテンションを全く異にしている。あくまでもリアルで骨太な設定が底辺を貫く自然体のドラマが描かれ、「ロック教師」と生徒たちが一体になり、ロック・バンド・バトルの優勝をめざす姿と、大人のロッカーたちも圧倒する驚異のパワフルな演奏とソウルフルな歌が、熱く展開されてゆく。
 しかも、『スクール・オブ・ロック』は、老若男女の隔たりを越えて、上質のエンターテイメント映画であることから、あらゆるファン層の感性に強く訴えかけ、03年10月3日に全米公開されるや、チャート1位の座を獲得し、その後も、メディアの絶賛と口コミによる評判が評判を呼び、カルトとは異なる一般のリピーターも急増しつづけ、8000万ドルを超える大ヒットを継続している。日本においても『スクール・オブ・ロック』には、『ウォーターボーイズ』や『ピンポン』などにも通じる感受性の豊かさと高揚感と躍動感とユーモアがあることから、話題が集中するのは確実だ。

主人公デューイ役には『ハイ・フィディリティ』『愛しいのローズマリー』などに出演し、人気ロック・ユニットのテネイシャスDのメンバーでもあるジャック・ブラック。強烈なキャラクターとツッコミの鋭さで笑いをとりつつ、デューイの心変わりを体現する演技が鮮やかだ。もちろん、ギターを弾き唄い、楽器を教える姿は、ブラックのミュージシャン魂が炸裂してノリノリ。2000年代を代表するマルチ・パフォーマーになったブラックが、フルに本領を発揮したのは、『スクール・オブ・ロック』が初めてだ。彼がこの作品で03年度のゴールデン・グローブ賞にノミネートされたのも当然の成り行きだろう。
 厳格な校長先生役のジョーン・キューザックは、『ワーキング・ガール』と『イン&アウト』で、2度アカデミー賞助演女優賞候補になっている演技派だけに、校長の複雑な心理の表現には説得力がある。デューイのルームメイトのネッド役には、『チャック&バック』の主演と脚本で一躍注目されたマイク・ホワイト。ホワイトは脚本も兼ね、ロック通をニヤリと喜ばせるエピソードも満載だ。ネッドの恋人役には、「サタデー・ナイト・ライブ」の出演者兼構成作家のサラ・シルヴァーマンが、芸達者ぶりを披露する。
 登場する生徒達に扮する子供たちは、「ハリウッド的な子役ではなく、実際に楽器が弾ける」という条件から集められている。劇中で楽器の練習を続けていくうちに本当に上達した子役や、実際にクラシック畑にいてロックを演奏するのははじめてという子役もいる。つまり「作られた演技」ではなく、リアルな設定の中で、音楽的にも人間的にも成長していく姿には、驚きと感動を味わうだろう。
 それらの子供の音楽コンサルタントをつとめたのは、最近はソニック・ユースとともに活動し、名ギタリスト、プロデューサー、ミュージック・エンジニアなど多彩な仕事ぶりを見せ、青山真治監督が『EUREKA ユリイカ』のタイトル名を、ソロ・アルバムから採るなど、話題の多い天才ミュージシャンのジム・オルーク。オルークの的確な指導ぶりには、ジャック・ブラックや子役達を感激させ、サントラ盤には、”ミュージック・グル(音楽の師)”としてクレジットされている。
 監督は、ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した『恋人までの距離(ディスタンス)』、『ウェイキングライフ』などの鬼才リチャード・リンクレイター。緻密かつエンターテイメント感溢れる演出に加え、ロックに造詣の深いリンクレイターらしく、黒板に書かれた詳細な「ロック相関図」は、リンクレイター自身が書いたものであるというのも話題だ。また、レッド・ツェッペリンの「移民の歌」をはじめ、ドアーズ、クリーム、ザ・フー、Tレックス、ラモーンズなどの曲が効果的に使われ、それらの曲を収録したサントラは、リンクレイターとジャック・ブラックがプロデュースしている。

ストーリー



主人公・デューイは、こよなくロックを愛し、ロックの魂を追求して、バンド・バトルに出場してメジャーになることを目指している。しかし、デューイのヤル気が裏目に出てしまい、ステージで過激すぎるパフォーマンスを演じてしまったために、メンバーのひんしゅくを買い、バンドをクビにされてしまう。おまけに、ロックの反体制を履き違え、ルーズで常識を無視。規格外の破天荒な暮らしぶりをしていたことが災いし、ルームメイトから、家賃滞納でアパートからの追放を言い渡される。ところが、デューイは、学校の代用教員をしている当のルームメイトになりすまし、バイト気分で名門小学校へと乗り込む。
 その小学校には、厳格だが、実は心の中ではPTAからのプレッシャーを恐れて、自由を求める姿を隠している女性校長と、子供らしい輝きと個性をうしなった小学五年の生徒たちが待っていた。そのうえ、デューイには教鞭を執る気など全くない。しかし、運命的な出会いが、デューイと生徒達を結びつける。生徒達にはクラシック音楽を見事に演奏する卓越した能力があったのだ。そこでデューイに天啓がひらめく。“ロックの世界を知らない生徒たちにロックを教え、バンドを組んで一緒にバンド・バトルに出ればいい!”かくして、デューイの生徒への”ロックの授業”がはじまり、生徒たちもその気になる。厳格な女校長の目を盗んで、防音した教室で練習を続け、バンド名も“スクール・オブ・ロック”に決定。バンド・バトルへの出場も目前に迫る・・・。

スタッフ

監督:リチャード・リンクレイター
製作:スコット・ルーディン
脚本:マイク・ホワイト
撮影:ロジェ・ストファーズ
音楽:クレイグ・ウェドレン
衣装:カレン・パッチ
配給:UIP

キャスト

ジャック・ブラック
ジョーン・キューザック
マイク・ホワイト
サラ・シルヴァーマン

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