原題:Bourne Identity

男は、彼らの「武器」となる為に訓練された筈だった…

2002年6月14日全米初公開

2002年/アメリカ/カラー/118分/DTS / Dolby Digital / SDDS 配給:UIP

2010年11月26日よりDVDリリース 2007年09月13日よりDVDリリース 2003年06月27日よりビデオレンタル開始 2003年06月27日よりDVD発売開始 2003年1月25日より日劇3ほか全国ロードショー公開

公開初日 2003/01/25

配給会社名 0081

解説


<スタイリッシュなスパイ映画の誕生!>
『ボーン・アイデンティティー』は、新たなる混迷の時期を迎えた21世紀の国際情勢をリアルに見据えた新感覚のスパイ・アクションだ。その圧倒的面白さは、『007』、“ジャック・ライアン”、『ミッション:インポッシブル』等のシリーズに代わるジェイソン・ボーン・シリーズの誕生を予感させる。
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『リプリー』『オーシャンズ11』などで知られるマット・デイモンが、これまでの繊細なイメージを完全に脱皮して、タフな主人公を熱演、体を張ったアクションに挑戦している。これまでの優しさや朴訥さに満ちた役柄の印象はここにはない。あくまでもクールに、生き残るための本能のままに行動する孤高のヒーロ一を見事に体現しているのである。この生まれ変わったマット・デイモンに全米が熱狂!新しいアクション映画のスター誕生としてマスコミも熱い視線を注いでいる。
『ボーン・アイデンティティー』の見せ場は、イタリア、スイス、フランスなどヨーロッパを舞台に、ジェイソン・ボーンと巨大組織との頭脳戦がリアルなサスペンスとして全編を貫く、かってない緊張感。そして、小型サイズのオースティン・ミニ・クーパーがパリの市街を疾走するカ一・チェイス、ビルの絶壁からの降下、激しい銃撃戦、そして刺客との息詰まる死闘など、クライマックスが怒涛のように押し寄せるアクションである。謎が謎を呼ぶ展開の中でボーンの正体が次第に明らかになるにつれ、ドラマのスケールは国際的な広がりを見せ、あたかも『ミッション:インポッシブル』の華麗なアクションに、『逃亡者』の緊張感あふれるサスペンスをプラスしたような面白さ。まさに、超一級のエンターテイメント作品である。

<イタリア、スイス、そしてフランス—過去を求め、危険な旅が始まった…>
ストーリーは、記憶喪失の男(マット・デイモン)が、嵐の大海原でイタリアの漁船に救われるところがら始まる。男は身元も経歴も何ひとつわからない。しかし、彼は強靱な肉体と戦うすべを身につけていた。男は唯一の手掛かりをもとにチューリッヒの銀行へ、そこで見つけたものは6力国のパスポートと6つの名前、そして思いもよらぬ大金だった。謎に包まれた彼の前に次々と現れる暗殺者たち。偶然出くわしたマリー(フランカ・ポテンテ)を道連れに男はパリを目指す。そこには…

<各分野のスペシャリストたちによるスタッフ>
原作はミステリー小説のファンにとっては神様のような存在であるロバート・ラドラムの世界的ベス
トセラー小説。監督は『スウィンガーズ』『go』といった異色の青春映画で独自のビジュアル・スタイルを確立した新鋭ダグ・リーマン。リーマン監督の優れた感性がスパイ映画に新鮮な息吹を吹き込み、単なるハリウッド的なアクション映画とは一味違う、血の通ったサスペンス・アクションを完成させた。
製作チームには、新作『チャーリーズ・エンジェル2』で製作総指揮を手がけているパトリック・クロウリー、『パルプ・フィクション』『サイダー・ハウス・ルール』のリチャード・N・グラッドスタインのほか、『シックス・センス』『サイン』などハリウッドのメガ・ヒット作品を数々放ったフランク・マーシャルが参加。さらに、原作者のラドラム自身も加わっている。脚本は、『アルマゲドン』『プルーフ・オブ・ライフ』のトニー・ギルロイと『フェイク』『ファスト・フォワード』のウィリアム・ブレイク・ハーロン。監督の非凡なビジュアル・センスを映像化した撮影は、『フェイス/オフ』『U-571』などビッグ・スケールのアクションからコメディ、感動ドラマまで幅広いジャンルの作品で活躍するオリヴァー・ウッド。編集は『シン・レッド・ライン』と『あの頃ペニー・レインと』の2作でアカデミー賞にノミネートされたザール・クライン。音楽は『フェイス/オフ』『シュレック』『アイ・アム・サム』などで知られるジョン・パウエルが担当している。プロダクション・デザイナーは、『グレート・ブルー』『ニキータ』『レオン』『フィフス・エレメント』といったリュック・ベッソン監督の一連の作品を手がけたダン・ウェイル。衣装デザイナーのピエール・イヴ・ゲイロードはフランスのトップ・アーティストの一人で、アカデミー外国語映画賞を受賞した『インドシナ』や『太陽と月に背いて』などで、その手腕を発揮している。

<国際色豊かなキャスト>
3ヵ月に渡ってマーシャル・アーツ、ボクシング、武器の使用などの厳しいトレーニングを積んだマット・デイモンが謎の男ジェイソン・ボーンをクールに演じきり、まさしく新境地を開拓。新世紀のハリウッドを担うトップスターとして高い評価を集めている。そのボーンと運命を共にすることになる運の悪い女性マリー・クルーツを演じているのはドイツ映画『ラン・ローラ・ラン』で国際的に注目されたフランカ・ポテンテ。マリーが単なるアクション映画の添え物ではなく、はっきりとした個性を持ったヒロインとして描かれているのは、女優フランカ・ポテンテのカリスマ的な魅力に負うところが大きい。最初は生活に疲れ切った様子で登場するマリーが、事件に巻き込まれるにつれ溌刺とした表情に変わっていくのが印象的だ。また、『遠い空の向こうに』『アメリカン・ビューティー』で深い印象を残すクリス・クーパーが事件の鍵を握るCIA幹部テッド・コンタリン役で登場。これまでにない仇役を怪演している。ほか『ゴスフォード・パーク』『グリーン・フィンガース』のクライヴ・オーウェン、『ブレイブハート』『ラブ・オブ・ザ・ゲーム』のブライアン・コックス、『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』のアドウェール・アキノエ・アグバエなどヨーロッパ出身の個性派俳優たちが脇を固めている。

<目を見張るヨーロッパ・ロケ>
パリをメインに、チューリッヒ、イタリアなど全ての屋外シーンは海外ロケを敢行。地元の優秀なスタッフを多用することで、ヨーロッパ的な感覚を取り入れているこの作品には、凱旋門近くのクルベール通りにある豪華なアパート、背後にノートルダム寺院がそびえるセーヌの川岸、由緒あるホテル・レジャイナ、ピラミッド通りなどがアクションやサスペンスの見せ場の背景として次々に登場する。

『ボーン・アイデンティティー』は、新たな魅力を発揮しているマット・デイモンのハードなアクションと、ダグ・リーマン監督の新鮮な映像感覚が観る者の心を高揚させるなど、全編がリアルな緊張感に貫かれた紛れもないスパイ・アクションの傑作である。映画が大ヒットを記録したアメリカでは、ジェイソン・ボーンを主人公とするロバート・ラドラムの小説があと2作あることから、続編を望む声が湧き上がっている。

ストーリー

嵐の地中海沖でイタリアの漁船が、海上に浮いている男(マット・デイモン)を救い上げる。男はウエットスーツを身に着け、数発の弾丸を受け、皮膚の下にはスイスのチューリッヒ相互銀行の口座番号が印されたカプセルが埋め込まれていた。医療の心得がある漁師によって体から弾丸を取り出されると、男は意識を取り戻す。だが、男は記憶を失っていた。自分はいったい誰なんだ?身元も経歴も何ひとつわかうないとはいえ、男は戦う術を身につけている上、語学に堪能で、自己防衛能力にも優れていた。これは、明らかに彼の危険に満ちた過去を物語るものだった。男は混乱し、用心深くなっていた。そして、早急に自分の正体を突き止めることを決意する。

船はイタリアの小さな港町に着き、仲良くなった漁師は男に当座の金と寒さをしのぐためのアノラックを手渡す。その夜、公園のベンチにねぐらを求めた男は、パトロール中の警官2人にとがめられる。その瞬間、男は無意識に身体が反応し、あっという間に2人を倒してしまう。ボーンは自分に身についた特殊な能力を知り、呆然とする。

雪の舞い散る山中を鉄道で北上。男はスイスのチューリッヒ相互銀行を訪れる。貸し金庫の中からはアメリカのパスポートが出てきた。国籍はアメリカ合衆国、名前はジェイソン・ボーンとある。そして、現住所はパリと記載されていた。ようやく、自分の名前がわかり安堵するボーン。が、金庫の底には、いくつもの名前が書かれた世界各国のパスポートも隠されていた。さらに山ほどの札束と自動拳銃も入っていた。ただごとではないことを察知したボーンは金庫内のものを赤いリュックに詰めて急いで銀行を後にする。

その頃、ヴァージニア州ラングレーのCIA本部では、テッド・コンタリン(クリス・クーパー)が苦虫を噛み潰していた。ジェイソン・ボーンが生きていた!奴は自分が指示した国際的陰謀のすべてを知っている。奴を殺せ!コンタリンはヨーロッパの各国にいるプ□の殺し屋たちに極秘の指令を発信する。

誰かが自分を狙っている。不穏な雰囲気を感じ取ったボーンは急いでアメリカ大使館に駆け込んだ。だが、昨夜の乱闘で指名手配されていたボーンを見つけた追手らしき者たちが銃を装備して館内でボーンを探し駆け回る。たちまち館内中が包囲されるが、ボーンはとっさの判断で追跡を掻い潜り、階上の非常口から決死のジャンプを試みる。迫る危機を回避するため、ボーンは脇道に駐車していた車に乗ろうとしていた女性(フランカ・ポテンテ)にパリまで乗せてくれと交渉する。女の名はマリー・クルーツ。彼女は怪しい男の出現にためらうが、即金で1万ドル、パリに着いたらもう1万ドル払うという条件に惹かれ承諾する。

ようやく、パリに到着。2人はボーンの名のパスポートに記されていた住所のアパートにたどり着く。だが安心したのもつかの間、部屋に入って間もなく、コンタリンが送り込んだ殺し屋カステル(ニッキー・ノード)がガラスを破って飛び込んできた。もうここにもいられない。ジェイソンは格闘の末、カステルを倒し、マリーの車を駆って逃走する。背後に迫るパトカーの執拗な追跡をかわして逃げ延びるボーン。その尋常ではないドライビング・テクニックにマリーは驚愕する。そして、ボーンばかりではなく、マリーも追手たちに正体を知られていることが判明。2人は街の安宿に逃げ込み、マリーの肩まで伸びた長髪を変装のためショートカットにする。究極の危険の中で、ふたつの心は惹かれあい、ひとつに結ばれる。
やがて、ボーンが巻き込まれた事件の謎を解く鍵がマルセイユにあるとわかった2人はフランスを南下。途中、マリーの昔のボーイフレンド、イーモン(ティム・ダットン)が所有する農家に立ち寄った。家は留守で安全のはずだったが、イーモンが幼い2人の子供とレトリバー犬を連れて帰ってきてしまった。そして翌朝、犬がいなくなったと聞いたボーンは、追手の殺し屋がすぐそばにいることを直感する。彼はイーモンと子供たちを地下室に非難させ、農家にあったライフルに弾丸を詰め、単身で屋外に飛び出した。ボーンは、最強の暗殺者“教授”(クライヴ・オーウェン)と対決する…。
果たして、ボーンの背景に隠された事件の真相とは?
そして、ボーンとマリーは生き残ることができるのだろうか?

スタッフ

監督:ダグ・リーマン

キャスト

マット・デイモン
フランカ・ポテンテ
クリーヴ・オーエン
クリス・クーパー

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