原題:Exit

残虐な連続殺人犯の告白。それは記憶か、妄想か…。

2000年7月12日フランス初公開

2000年/フランス/110分/ 配給:K2

2008年03月07日よりDVDリリース 2002年6月21日DVD発売/2002年6月21日ビデオ発売&レンタル開始 2002年4月27日よりシネマメディアージュ他全国ロードショー!!

公開初日 2002/04/27

配給会社名 0070

公開日メモ 狂気と幻覚の世界をショッキングな映像、予想不可能な展開で描き、観る者の脳髄を直撃するまったく新しい感覚のサイコ・スリラーが誕生した。

解説


世間を震憾させた連続猟奇殺人の容疑で告発され、精神病院に収監されたスタン。それから6年後、証拠不十分のため釈放されるが機を同じくして再び、残虐な事件が発生する。だが彼には6年前と同じでまったく身に覚えがない。追いつめられるスタンの脳裏に、”おまえがやったのだ”と呼びかける男の幻覚が現れる。幻惑され、狂気と化した脳の中でスタンは自問自答する。果たして彼は犯人なのか?それとも一一。
狂気と幻覚の世界をショッキングな映像、予想不可能な展開で描き、観る者の脳髄を直撃するまったく新しい感覚のサイコ・スリラーが誕生した。観客にゲームを仕掛けるような挑発的な構成は、『セブン』『ハンニバル』などこれまで猟奇殺人を扱った映画を越えた緊張感を生み出す。その優れた映像センス、繊密に計算されたストーリー。本作『EXlTイグジット』のラッシュを観たりュックベッソンは、監督オリウィエ・メガトンの才能に注目、自らプロデュースに名乗りを上げた。数々の話題作を世に送り出したりュック・ベッソンは、彼がフランスのみならず世界で評価されるべき映像作家であることを直感したからだ。
弱冠36才の新鋭オリヴィエ・メガトンは、パリでストリート・アート・ムーブメントを起こした後、知人の勧めで映画製作に着手、映画祭に出品した短編映画”Noway”で多数の賞を受賞。その後もアーティストとしてビデオ・クリップやCF製作に情熱を傾けながら、本作の脚本を執筆、プロデューサーであるエマニュエル・プレヴォストに高く評価され映画化が決定する。プレヴォストはフランスで最も期待される若手プロデューサーの一人で、学生時代からミュージック・クリエーターとして活躍、その後映像の世界に進出、CFやアニメ、3D、ファッション映画など新しいサブ・カルチャーの波を生み出した。さらに製作資金を求めていたメガトンに対し、リュック・ベッソンがスポンサーになることを申し入れ、本作を高く評価し、すぐに製作を快諾した。こうしてフランスのポップカルチャーを創り出す若き才能にベッソンが魅了され、メガトンの長編初監督作品『EXITイグジット』は完成した。メガトンがこれまで探り続けてきた”狂気””死””策略”といったテーマと斬新な映像センスが融合した見事な作品に仕上がっている。また、ベッソン映画に関係の深い俳優ーーパトリック・フォンタナ(『グラン・ブルー』『ニキータ』)、フェオドール・アトキン(『ダンサー』)らが出演しているのも興味深い。フランス公開後、メガトンの特異な映像世界は熱烈なファンを獲得、マチュー・カソヴィッツ、ヤン・クーネン、ヴィンセント・ギャロに並ぶ新進気鋭の監督として大きな期待がよせられている。なお、現在はモーリス・ダンテの恋愛小説を基にした次回作『レッド・サイレン』(原題)に取り組んでいる。

ストーリー

暗く閉ざされた精神病院の尋問室。赤い収監服を着た男が、ステンレスの椅子に座っている。その手足は、金属ロック錠で固定され、拘束状態にある。彼は、狂気に侵されているのか、殺人についての尋問に告白を続けている。告白は真実なのか?あるいは誰かが仕掛けた罠なのか?謎はさらに深まってゆく。ーーこうして物語は幕を開ける。
今から6年前、被害者がすべて舌を切り落とされて発見されるという、猟奇殺人事件が連続して発生した。その手口、状況証拠からあるひとりの若い男が容疑者として浮かび上がる。男の名は、スタン(パトリック・フォンタナ)。容疑者として告発された彼は、人格障害者と判断され、精神病院に収監された。それから6年後。スタンは証拠不十分で釈放されるが、今でも主治医である精神科医オルベツク(フェオドール・アトキン)の監視下に置かれていた。仕事場である死体安置所と精神病院のどちらかで一日のほとんどを過ごすスタン。彼の釈放と機を同じくして、新たな連続殺人事件が発生する。その手口は6年前と同じで被害者の舌が切り落とされていた。だがスタンには前回の事件と同様まったく身に覚えがない。収監中も彼は無罪を主張していたのだ。
 ある日、スタンはブロンドの美女(クロチルド・クロウ)と偶然出会い、彼女に執拗に興味をもち、彼女の居場所を探し求める。
彼は自分が犯人でないという意識はありながらも脳の中で奇妙な幻覚症状を見るようになる。ある男の幻覚(マニュェル・ブラン)が”おまえがやったのだ”と度々呼びかけてくる。不安と恐怖を感じ始めた彼は、精神科医のもとへと通う。精神科医は、彼の過去を明らかにしていくが事件の核心に迫るにつれ、彼の脳は徐々に蝕まれてく。
精神科医は「おまえの無罪を証明してみせる。」と断言するがスタンは次第に彼の言葉を受け入れなくなる。幻惑され、狂気と化した脳の中でスタンは自問自答する。果たして彼は犯人なのか?それともーー。
ある時、スタンは仕事仲間と共にクラブヘと出かける。ここで彼は以前出会ったブロンドの女パールと再会する。パールに翻弄されるスタン。ところがまさにそのクラブで新たな猟奇殺人が発生する。複数の殺人が同時に起こり、スタンは警察からも追いつめられるが、さらに増幅した恐怖と暴力の波動が彼の脳を破壊し始める。

スタッフ

監督・脚本:オリヴィエ・メガトン
提供:リュック・ベッソン
製作:エマニュエル・プレヴォスト
音楽:ニコラス・ビキアーロ
撮影:ミシェル・タビュリオ
編集:ジャン=リュック・アウディ
衣装:イザベル・フレイス
美術:エルヴェ・ルブラン

キャスト

スタン:パトリック・フォンタナ
オルベック:フェオドール・アトキン
パール:クロチルド・クロウ
魂:マニュエル・ブラン
レオン:セルジュ・ブルメンタル
舌を切られた男:ジャン=ミシェル・フェット
トイレの女:エロディ・メヌガン

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