悪いことしましョ！

原題：Bedazzled

「ハムナプトラ」のブレンダン・フレイザーが贈るラブ・コメディー

☆東京国際ファンタスティック映画祭2000出展作品

全米2000年10月01日公開

2000年／アメリカ映画／字幕翻訳:松浦美奈 配給：２０世紀フォックス

2007年11月21日よりＤＶＤリリース 2005年04月28日より特別編ＤＶＤリリース 2001年9月7日ビデオ＆ＤＶＤ発売 2000年11月11日より日比谷映画ほか東宝洋画系にてロードショー公開

公開初日　2000/11/11

配給会社名 0057

公開日メモ　1968年に製作されたスタンリー・ドーネン監督の同名作品をリメイクしたファンタスティック・コメディ。

解説

ストーリー

アメリカのどこかの大都会。エリオット(ブレンダン・フレイザー)は、コンピューターのテクニカル・サポート・アドバイザーとして働いている。空想の世界ではモテモテのドンファンだが、現実はまるで正反対。「人から好かれる秘訣集」をボロボロになるほど繰り返し読んでも、マヌケでダサいという事実は変わらない。会社の同僚たちにとって、彼はあざけりの対象であり、格好のジョークの種だった。
そんな彼のみじめさに追い打ちをかけたのは、アリソン(フランシス・オコーナー)への熱烈な片思い。不器用すぎて気持ちを伝えることもできず、アリソンは彼の存在に気づくことすらない。
ある夜のビア・バーで、彼の屈辱は最高潮に達する。同僚たちに煽られてアリソンに近づいたエリオットは、ようやくのことでみんなと一緒に飲もうと誘ったものの、振り返るとテーブルはもぬけの殻。気づいた時にはアリソンもいなくなって、自分だけが取り残されている。思わずエリオットは眩いた。「ああ神様、彼女とつき合えるなら僕は何でも捧げます」と。
やがて、絶世の美女(エリザベス・ハーレー)がエリオットに声をかけてきた。なれなれしくキスを迫るその女は、自分が悪魔だと告白し、たった一つの簡単な決断さえすれば彼の人生を変えてあげると囁いた。最初は逃げ腰だったエリオットだが、自分の運命を自分でコントロールし、人に愛され、尊敬され、恐れられるようにさえしてやるという悪魔の言葉は魅力的だった。アリソンと一緒に暮らす生活をビデオで見せられるに及んで、彼は悪魔と契約を結んでしまう。魂と引き換えに7つの望みをかなえるという契約を。
まず最初の望みは”大金持ちの権力者になってアリソンと結婚すること”。すると突然、エリオットは南米のある国で目覚める。
部屋にはゴッホの絵がかかり、側にはアリソンが横たわり、召使いがスペイン語で話しかけてきた。どうやらエリオットはドラッグ・ディーラーの大物らしい。しかし、英語教師のラウルが実はアリソンも組織も自分のものにしていた。そしてエリオットの命を狙って銃を乱射し始める。
必死で逃げながら、悪魔の番号6-6-6-#に電話するエリオット。

話が違うと抗議する彼に、悪魔はけろりとして甘う。「彼女があなたを愛するなんて条件に入ってなかっもの」。今度はアリソンの理想の男になろう！悪魔とエリオットは、彼女の部屋に忍び込んで日記を盗み読みする。そこには”どうして繊細で感情豊かな人が現れないの……”と書かれていた。
エリオットとアリソンは海岸で美しい夕陽を眺めていた。繊細で感情豊かなエリオットは、美しい言葉を散りばめてアリソンを称賛し、一人で盛り上がり、歌い踊った。けれど気を使うあまり行動に出ようとしないエリオットに、アリソンはうんざり。「繊細すざて疲れるわ。さっさとパンティに手を突っ込む男が好き」と、ほかの男たちと去っていってしまう。
再び6-6-6-#に電話して怒りまくるエリオット。そして今度は、金も名声もあるプロ・バスケットボール選手にしてほしいとたのむ。
試合で大活躍した後、シャワーを浴びてタオル1枚のエリオットの前に、スポーツ記者アリソンが現れてインタビューを申し込む。彼女の目はタオルに釘付け。着替えてて食事に誘おうとしたエリオットは、アリソンが出て行かないのでその場でタオルを取る。じっと下半身を見つめたまま「あら、小さい……あの、小さい急用を思い出したから」と、帰っていくアリソン。エリオットは呆然と立ちつくしたまま下に目をやり、あわてて6-6-6-#にダイヤルする。「あんなにナニが小さいんじゃ、アリソンも逃げるよ」。
納得した悪魔が次に提案したのは、頭がよくて体もナニも大きい男。そして、アルマーニの白い上着に身を包んだ作家エリオットが、ニューヨークのペントハウスで開かれているパーティに登場する。客として来ていたアリソンは、すぐに彼にのぼせて高級アパートに同行した。しかし、エリオットが彼女を抱えてベッドルームに入っていくと、若く美しい男が現れて「お帰りなさい」。エリオットは「えっ!僕はゲイなの?」と叫んでまたまた6-6-6-#へ。
悪魔が言うには、人間は悪に惹かれるもの。「やっぱり人生はセックスとドラッグとロックンロール！」なのだ。「いいね」と言った途端、ロングヘアーのエリオットは歓声渦巻く大ステージで歌っていた。楽屋に戻った彼を待っていたのは、ドラッグでラリっているアリソン。罵りあいながら「愛してる」と「ファック」を繰り返し、ぶっ倒れて酸素吸入をしたら、煙草の火が酸素に引火して……。
何が何だかわからなくなって、6-6-6-#。

翌日、思いつめた表情で出社するエリオット。コンピューターの画面に現れて、願いはあと一つと宣告する悪魔。エリオットは教会へ行って司祭に相談するが、気が触れていると思われて警察の留置所へ入れられる。そこで同室になった男は、ことのしだいを聞いて「魂は神様のものだから売れないよ。君のアイデンティティは君の心の中にある」と言う。エリオットはこれを聞いて初めて安らかな気持ちになった。大切なのはどこに到達するかではなく、どうやって到達するかだと気づいた彼は、悪魔に最後の願いを告げる。「アリソンに幸せになってほしい」と。
いつの間にかエリオットと悪魔はとても静かな場所にいた。自分のことを願わなかった者には、契約は無効。もうエリオットは悪魔に魂を売らなくてもいい。地獄に堕ちることもない。悪魔は、天国も地獄もこの地上にあって、結局は自分で選ぶ人生なのだと彼に教えてやる。
会社。すっかり落ち着いて別人のようなエリオット。アリソンに声をかけるが、あっさり「タイプじゃない」とふられてしまう。ため息をつきながら家に戻ると、新しい隣人が引っ越しをしている。
背の高いチャーミングな女性だ。一目で気に入るエリオット。荷物の間に見えるステレオも同じメーカーの製品だ。引っ越しを手伝って、音楽を聴こうと誘うエリオット。数日後、海岸には楽しそうに手をつないで歩く二人の姿があった。そして、それを見ながらチェスをしている悪魔と留置所の男の顔も。

スタッフ

監督：ハロルド・ライミス
脚本：ラリー・ギルバート
ハロルド・ライミス
ピーター・トラン
製作：トレバー・アルバート
ハロルド・ライミス
製作総指揮：ニール・マクリス
撮影：ビル・ボープ
プロダクション・デザイナー：リック・ハインリックス
編集：クレイグ・P・ハーリング
衣装テザイナー：ディーナ・アべル
共同製作：スザンヌ・ハリントン
視覚効果スーパーバイザー：リチャード・エドランド、A.S.C.
音楽スーパーバイザー：ドーン・ソーラー
音楽：ディビッド・ニューマン

キャスト

エリオット・リチャーズ：ブレンダン・フレイザー
悪魔：エリザベス・ハーレー
アリソン・ガードナー：フランシス・オコーナー
ダン：オルランド・ジョーンズ
キャロル：ミリアム・ショア
ボブ：ポール・アデルスタイン
ジェリー：トビー・ハス

LINK

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