ヒーロー・イン・チロル
原題:Helden in Tirol
みんなでヨーデルしてください。 恋人も抱きしめたくなります。 合い言葉は“ヨロレイヒ〜!”
1999年ベルリン映画祭フォーラム部門正式出品作品
1998年/オーストリア映画/108min/カラー/35mm/1:1.85 SRDドルビー・デジタル/提供:バップ/配給:スローラーナー+バップ
2001年6月21日DVD発売/2001年6月21日ビデオ発売&レンタル開始 2000年9月23日よりBOX東中野にて公開
公開初日 2000/09/23
配給会社名 0048
解説
美しい山と村を守らなくっちゃ!
愛と情熱のチロリアン・ロック・ミュージカル、最初で最後の登場!!
どうですか、最近、恋愛の方は。恋している人もいない人も、ちょっと幸せになる映画が、オーストリアからやってきました。しかも、チロリアン・ロック・ミュージックです。チロリアン・ロックって何かと言うと、ギターがギューンと鳴って、あのヨーデルのヨロレイヒ〜というのが、ロックになっているのです。物語は簡単。野心家の村長は、アルプスの山々の中にある絵のように美しいヒーロー村をアルプスいちの観光地に仕立てようと企んでいます。美しい山と村を守らなくっちゃ!ヒーロー、マックスは立ち上がった!!彼は美女エマや、村いちの馬鹿カスパーや、イカレたババアの力を借りて、ある時は素手で、ある時は鉄砲をぶっ放して敢然と悪徳業者どもに立ち向かうのです!!そして、村だけじゃなくマックスとエマの恋の未来は、いかに!
ベタなギャグを駆使!
ええ感じのメイク・ラブもあります。
飄々と、でも熱く、ニキ・リスト監督は、やっぱり天才。
『ヒーロー・イン・チロル』は、見た後にヨーデルしたくなるような映画。監督は、『ミュラー探偵事務所』という“笑えるハードボイルド”を作り上げた天才ニキ・リスト。『ミューラー探偵事務所』の主役でもあったマックス・ミューラーが、今回もヒーロー、マックス(マックス・イーグルの本名はマックス・ミュラー)として転生。続編的な色合いの強い、作品となっています。ベタなギャグを駆使。小さく眠たい片田舎のヒーロー村が、登場人物たちの力で不実なビジネスマン達によって観光地にされてしまうことから救われる姿を描いています。だって、みんな、酒がうまくて、歌があふれ、女が強くて、ちょっとエッチな、この村が大好きなのです。そして、挑発的で茶目っ気のあるひねりも残しつつ、今までスクリーンで描かれたどれよりも美しくオリジナルなラブ・シーンを用意。歌ってヨーデルを叫ぶマックスとエマはアルプスの人気のない洞窟で始めてメイクラブするのですよ。歌と踊りとアクションと、あふれる愛と、ラリる幸せ。ヤギも喋れば、ニワトリも歌う!オーストリアからやってきた、愛と情熱のチロリアン・ロック・ミュージカル、いよいよ登場!みんな好きな人を抱きしめちゃってください。
ストーリー
堕落した野心家の村長は町の悪徳弁護士の助けを借り、絵のように美しい美しいヒーロー村をアルプス観光のメッカに仕立てようと企んでいる。故郷のヒーロー村を悪質な企みから救うことが出来るのはもはやマックス・イーグル(クリスチャン・シュミット)しかいない! 雪化粧した山頂近くにマックスは住んでいる。彼は鷲を飼い、明るくて若いエマを愛している。
ブロンドのエマ(エルケ・ウィンケス)は美しく、天使のように無邪気だが教会のネズミのように貧乏だ。彼女は、祖父が借金をしている強欲な金持ちの息子ペーター(グレゴール・セバーグ)が彼女に求愛していることをうれしく思っている。そしてもっと嬉しく思っているのは、シャイでロマンチックなマックスが彼女のバルコニーの下で夜歌うことだ。
ヒーロー村では奇跡が今でも起る。ヤギが喋ったり、眉間のほくろがとれてしまったり、美しい双子の娘達が村のばかカスパー(クリスチャン・ポンガッツ)にべた惚れするのも、そのひとつだ。恋煩いの家政婦カティ(アデル・ノイハウサー)は牧師のヨハネス(ルジャー・ピストー)を愛しているが、彼は脳に作用するヒースからとれた薬を愛しミサの準備に忙しく、カティの愛には見向きもしない。
しかし、ヒーロー村にも暗雲が忍び寄る。シュタイナー村長(I・スタングル)はヒーロー村を悪徳観光業者に売り渡そうと企んでいたのだ。彼は、正式な遺産相続人が見つからない限り、ルフトスブルング氏から村の土地を全て相続することになっていたのだ。「俺はこのくずのような村を金鉱に変えてやる!」
道路工事は既に始まっており、大規模な用地がシュタイナーの手に渡ろうとしていた。彼は大都市から来たビジネス・シャーク達、特に弁護士(アンドレアス・ヴィタセック)のサポートを得ていた。無神経で白人上位主義のゴロツキ達はシュタイナーの指示に素早く反応した。
美しいヒーロー村はもう破壊されてしまうかのように思えた。ただ、ヒーローのマックス、村のばかカスパー、そしてイカレたババアのティタニアに代表される怖いもの知らず達だけが市長の悪巧みに立ち向かう。彼らは、美しいだけじゃなく、歌があふれ、女が強くて、酒がうまい、この村を愛していたのだ。
やがて彼らはハイウェイの出口を建設する作業員たちを味方につけるのだ。
なんと村の土地の正式な相続人は、エマだった!彼女は、ルフトスブルング氏の娘だったのだ。祭りで村長をギャフンと言わせた後、ヒーロー村の未来を決定する戦いが始まった。そして、洞窟の中で結ばれたマックスとエマの未来も…。
村と、マックスとエマたちだけじゃない、ヨハネス牧師とかティ、カスパーと双子の姉妹たちの未来も忘れちゃいけない。ヒーロー村では番狂わせはペアでやって来る場合が多いのだし。 そして彼らは死んでいなければ、それからずっとヨーデルし続けるのだ。 なぜならば、この村では、誰もが恋をするのだし、ヨロレイヒ〜という歌声は、そのための呪文なのだから。
スタッフ
監督:ニキ・リスト
脚本:ニキ・リスト、ウォルター・コルデッシュ
音楽:ピーター・ジャンダ
撮影:マルティン・スティングル
スチールカメラ:ロバート・ポルスター
サウンド・エンジニア:モーセン・ナサリ
SFX:イェンス・ドルディッセン、クリスチャン・シュミット
コスチューム・デザイナー:マルティナ・リスト
編集:エヴィ・ロメン
助監督:ゲオルグ・マイルホファ
エグゼクティブ・プロデューサー:ブルーノ・ワグナー
プロデューサー:ニキ・リスト
キャスト
マックス:クリスチャン・シュミット
エマ:エルケ・ウィンケンス
イカレたババア、ティタニア:シルビア・フェンツ
カスパー:クリスチャン・ポガッツ
シュタイナー市長:I・スタングル
市長の息子ペーター:グレゴール・セバーグ
市長の息子パウエル:ワーナー・ブリックス
市長の息子メアリー:エイドリアン・ズウィッカー
弁護士ジュステュス:アンドレアス・ヴィタセック
ヨハネス牧師:ルジャー・ピストール
カティ:アデレ・ノイハウサー
ルフトスブルング:ニキ・リスト
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